文化だ

茶源郷和束からのメッセージ

京都府相楽郡和束町町長堀 忠雄

ごあいさつ

この度は「京都市ごみ減量推進会議」結成20周年おめでとうございます。また,記念事業として「リーフ茶の普及で,ペットボトルを減らそう」と誠に時機を得た素晴らしいキャンペーン,心から敬意を表しますと共に宇治茶の主産地和束町にとりましても大いに元気を頂いており,ここに改めて感謝を申し上げます。

茶畑1茶畑1茶畑2茶畑2

まちづくりの原点は自然との共存共栄

さて,ご案内の通り今日私たちを取り巻く社会環境はものに満ち溢れ,そして利便性や合理性など,あまりにも人間の都合が優先された社会になっており,このままでは私たちの将来に一抹の不安を感じるのは私ひとりではないと思います。

そもそも私たち人間は自然的な存在であり,もっともっと自然に対して謙虚で,自然とも向き合い,自然との共生共存による真に豊かさを感じる社会の実現こそ大事なことではないでしょうか。私はむしろまちづくりの原点はそのことにあると思います。

宇治茶の主産地,「茶源郷和束」の魅力

和束町は古くから宇治茶の主産地として800年の歴史を有し,その山なりの茶畑景観は京都府の景観資産第1号にも指定され,更にはこの程,文部科学省の「日本遺産」の認定もいただきました。

このように本町では早くから「茶源郷和束」をテーマに恵まれた自然や文化,産業など和束の農村空間の全てを活かしたまちづくりとして「ずっと暮らしたい,活力と交流の「茶源郷」,すなわち~見て,食して,体験して,「茶源郷」からのおもてなし~をまちづくりの原点としてその実現に取り組んできました。

急須で淹れたお茶は,心の渇きをいやし,経済的で,健康にもよい

昔から「無茶」することはダメだと言う戒めがあり,生活の中にはいつもお茶との触れ合いによる「和」の心を大切にしてきた歴史があります。今日でも喉が渇いたときはペットボトルでも良いが,心が渇いたときはやはりゆっくりと優しく急須でお茶を淹れていただくことが大事であり,相手にも気持ちが伝わります。

そしてそのことはまた美味しいだけでなく健康にも,経済的にも良く,また他にも様々な効果があります。是非この機会に少しでも多く日常の生活の中に取り入れていただき,「わび」,「さび」など日本の文化にも触れていただければとも思います。最近では国内だけでなく外国からも「アグリ観光」のお客様が「和」の体験を求めて増えてきたことは非常に喜ばしいことでもあります。

今回の素晴らしいキャンペーンを契機に私たちの生活が少しでも見直され,日本人としての「和」心を取り戻すことのできる良い機会になればと願っています。

結びにありまして,京都市ごみ減量推進会議の益々のご発展を祈念申し上げます。(2016年10月24日公開)

湯呑と鉄瓶急須湯呑と鉄瓶急須

以上

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