映画「プラスチック・チャイナ」上映会参加者アンケート報告

映画「プラスチック・チャイナ」上映会参加者アンケート報告

2019年9月14日(土)午後、パタゴニア京都店(京都市下京区)3Fイベントルームで、映画「プラスチック・チャイナ」上映会を開催しました。
定員40人で参加者を募りましたが、定員を大きく上回る申込をいただきました。急遽、当初企画を第一部(14時~)とし、時間をずらして第二部(16時45分~)を開催することにしましたが、第一部と第二部を合わせて、111人の来場をいただきました(申込は120人)。

参加者のうち95人からアンケートの提出を受けましたので、結果を公開します。選択肢回答と自由記述を報告いたします。

アンケートの画像は本文の下に掲載します(以下、項目ごとに部分拡大した表を掲載しています)。

このアンケートを書いてくださった方

参加者の男女比は、45:55でほぼ半々でした(未記載が11人)。

年代は60歳以上の人が4割近かったのですが、ほぼ満遍なくどの世代も来てくれたと思います。10歳代の人も4人アンケート提出してくれました。うち1人は高校生でした。

改善のため、何が大切だと考えますか

「この映画が伝える状況の改善のため、何が大切だと考えますか。私にとって重要と思う項目に、〇または✔を入れてください」の問いは、複数回答可で答えてもらいました(最大3つまで)。
先進国のプラスチック使用量を削減・抑制する政策」に答えた人が85.2%で、ほとんどの人が「重要と思う」にあげました。

次いで「先進国の市民・消費者の使い捨てプラスチックに頼った暮らしの見直しや市民運動」が69.3%で。ほぼ7割の人があげました。

逆に少なかったのは、「中国以外の国・地域に、廃プラの輸出先を分散させる」の1.1%で、実際には現在このことが進められています。この映画を観た人のほとんどが「重要ではない」と考えたわけです(むしろ「やってはいけないと思った」と言い換えてもよいでしょう)。

ここの不記載は7名。答えにくい項目でもあったと思います。

私はこんなことを実践するよ

ほぼ9割(89.4%)の人が「買い物袋持参、マイボトル持参、できるだけ包装の少ない商品を選ぶ。」と答えています。次いで半数以上(53.2%)の人が、「まわりの人に、今日の上映会で観たこと、学んだことを伝える(SNS活用含む)」を「実践するよ」または「実践しているよ」と答えています。

それ以外の項目は、割合こそ低くなりますが、積極的にまわりに働きかけたいと思う人が(全体では)多くいることを感じました。

リーフ茶の普及で、ペットボトルを減らそう

ごみ減が取り組んでいる「2R茶会」や「リーフ茶大学講義」と同じ質問をしました。
「ふだんのペットボトル飲料(緑茶に限らず)の利用」では、16.1%(15名)の人が「よく利用する」と答えました(500mlボトル換算1日1本以上)。
一般市民向けに、イベント会場などで「おいしいお茶の淹れ方講習」と合わせて開催する「2R茶会」の場合、ほぼ20%が「よく利用する」と答えますので、やはりそれよりは環境意識やごみ問題への関心が高い人が集っていることを反映していると思います。
あまり利用しない」と答えた人が半数以上(50.5%)で、これも「無関心層」を含む一般の方々の場合30%台で、大学生では10%前後ですので、はっきりと違う傾向が見えました。

映画視聴後の反応も、これまでの「2R茶会」や「リーフ茶大学講義」と違います。「おいしいお茶の淹れ方講習」の体験や、大学生向けに90分の講義をした場合、講義・講習後に「(今後も今まで通り)よく利用する」と答える人は7~8%ありますが、映像の効果は大きいようで、今回は2.2%(2名)でした。

2R茶会報告 https://kyoto-leaftea.net/reports/reports-1798/
リーフ茶大学講義報告 https://kyoto-leaftea.net/reports/daigaku/

ペットボトルのリサイクルや、散乱防止費用について

「ペットボトルのリサイクルや散乱防止・対策費用を商品代に含めて、商品利用者(受益者)に、商品代に含めて払ってもらうとしたら、何円までならよいと思いますか」という質問もしています。

「1円も上げてほしくない、という意見も尊重します」と伝えたうえで尋ねましたが、最も多い回答は「20円以上、価格が上がってもOK」でした(37.1%)。次が「10円前後」で33.7%。もともと「あまり利用しない」という人が半数ありましたので、消費者の一般的な傾向とは違うかもしれませんが、比較的関心が高い層の回答として、貴重な意見をいただけたと思います。

 

以下は自由記述の転載です。

1 実際のリアルな状況が見れたことが価値を感じました。ありがとうございました。

2 プラスチックごみをなくすことは重要であるし、こういう中国の生活があるかと思うと、こういった現実をなくさないといけない一方、中国のごみ受け入れが止まった今、映画の人たちの今も気になるし、この現実が違う東南アジアで引き起こされていると思うと考えるだけでしんどい。日本が知らなくてはいけない問題

4 自分の生活環境からは想像もできないような状況に率直にショックを憶えました。貧困とごみ問題はある程度分けて考えないといけないかと思いますが、自分達の出すごみのたどり着く結果を考えるよい機会になりました。

5 ひどい環境の中での廃プラスチックのリサイクル。生活できるお金にもならない状況で子どもまで働かないといけない。現状、あまりにも悲しすぎる。

7 海外に送られているプラスチックがどのようなことになっているのか、そこに関わっている人たちの様子、生活を通して見て、大変ショックを受けました。

8 プラごみを出すことで、世界各地の人々に迷惑をかけていることをもっと知るべき。また世界の環境悪化をまねいていることももっと知るべき。安易な消費行動を控えて生活改善をしていきたい。

10 今までリサイクルすればいいものだと思っていました。しかしだれがリサイクルするのか、どのようにするのか、しっかり考えたいと思いました。2018年以降、彼らの生活はどうなったのだろう。ごみを減らせば仕事がなくなるというジレンマ。この人たちはどうしたいんだろう。私たちは何をすればいいのだろう。

12 たくさん輸出する国に住んでいる身として、少しずつ何か消費を抑えるようにしたい。自分たちがしようした物がどのように処理されているか知れてよかった。抜本的解決としてごみの量を減らしていきたいと思った。

13 この人たちは、この場所でしか働くことができないのか、私たち先進国で使い捨てプラスチックを使用しないようにするとともに、中国の政策も必要と感じました。この現状を知ることで、プラスチックの使用をひかえようと思うので、このような映画で、多くの人が知らないといけないと思った。

17 自分が偶然、いかに幸せかと分かった。勉強の大切さが分かった。同時代を生きている話ではない気がした。今日来て良かった。またこんな機会を設けてほしい。

18 プラスチック問題が話題になっている中で、何年も前からこのような映画があったことを今回はじめて知りました。この映画に出てくる子どもたちは私より若いのに、学校にも行けず、家でプラスチックの分別ばかりをしていて悲しくなりました。この映画を見て、これからもっといろんな場面でプラスチックに対しての見方を変えたいと思います。

19 まずは本日このような機会を頂けたことに感謝します。豊かな国でぬくぬくと暮らしている中ではまったく想像もしない映像でした。日々買い物に出かける主婦として、私なりに必要な物以外買わないことと、何か物を捨てる時は、これを捨てて新しい物を買うぐらいなら、物の寿命がくるので使おうと心がけています。豊かで先進国だからと、よその国にごみを売って本当にいいのかと、あらためて考えさせられました。同じ地球に住んでいる人間として、中国の方にも、インドネシア、マレーシア、その他全て同じ人間です。新しい環境大臣、がんばってください。

26 実際にこのような現状をみることができてよかった。自分がどんなに恵まれているか、日本が豊かということを再認識した。より多くの人にこの映画をみて、意識改革してほしい。プラスチックを自分で減らす工夫をし、発信もしたい。

29 非常に考えさせられる映画でした。いま同じ時代に生きている者として、自分の生活を見直し、今日からできることをしていきたい。

47 まずは知ることと思って参加させて頂きました。上映会だけでなく、ミニ学習会もありとても有益な時間でした。

49 自分自身がプラごみの大量なる生産者と痛感した。反映社会を不自由なく暮らしていることに疑問を提起するフィルムであった。

50 東南アジアの他の国でも、こんな状況なのかと思いました。

53 教員をしています。小学校四年生で、ごみを扱う単元があります。どうにか学校で伝える形を考えていきたいと思います。「知らない」ということが本当に恐ろしいことだと感じました。すばらしいお話をして頂き、ありがとうございました。

59 ごみは自分の前から見えなくなったら、気にもとめないのが普通の感覚かと思いますが、決してなくなっているわけはなく、自然環境や誰かの体を犠牲にしながら、残っているのだと実感しました。

63 知らなかった現実を知り、言葉にならない思いです。

65 私たちが普段使っているプラスチック製品があんなに汚いことにをさせていたなんて、考えてもいませんでした。これからプラごみを排出することを減らしていこうと思いました。プラごみの現状について知ることができてよかったです。

66 貴重な映画の上映をありがとうございました。作る責任、使う責任、捨てる責任、それぞれの立場でしっかりと認識していかないといけない。「リサイクル商品」は、リサイクルされているから環境にやさしいわーと思うその裏側を見ることができできました。

76 知らないことをたくさん学べました。自分の事を見直します。そしてまわりを巻き込んでいきたいです。

80 日本のプラスチックが多いことに驚きました。言われた通り、遠い国のことではないんだ、世界はつながっているんだと感じました。

81 プラスチックはもう手がつけられない状況になっている。これ以上増え続けたら地球が汚染される。だから個々が協力して、各国全体で、脱プラ運動に本気で取り組まないといけない。そのために、まずは自分から脱プラを目指してプラスチック使用量を減らしていきたい。(小学生・男子)

82 想像以上にショックな映画でした。とても悲しいこと、これは世界中の先進国で考えなければと思います。プラスチックを使用しない、作らないをモットーに、温暖化ストップをテーマに協力しなければと思いを強くしました。とてもよい上映会でした。脱プラのため、夏祭り等のプラスチック容器。コップ等をすべて紙を使用する等します。

感謝

ご来場いただいた皆様、アンケートにご協力いただいた皆様、会場を貸していただいたパタゴニア京都店さん、ありがとうございました。

アンケートの画像(クリックしてもらうと拡大します)。


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