平成の茶会 in梅小路公園 おいしいお茶とハイムーン先生の環境トーク 開催報告

平成の茶会 in梅小路公園 おいしいお茶とハイムーン先生の環境トーク 開催報告

場所 京都市下京区梅小路公園 緑の館 イベント室
日時 平成28年12月4日13時から15時
講師 高月紘氏(ハイムーン先生,京都大学名誉教授,京都市ごみ減量推進会議会長)
日本茶インストラクター 松石三重子さん,松石博美さん

美しい庭園を眺めながら,おいしいお茶をいただきました。

平成28年12月4日(日)13時から15時まで,京都市下京区梅小路公園「緑の館」イベント室で,「平成の茶会 in 梅小路公園」を開催しました。
この日は,宇治茶の産地京都府和束町から日本茶インストラクター松石三重子さんと松石博美さんを招き,来場者にペットボトル緑茶とは一味違うおいしいお茶をご賞味いただきました。この日用意したのは,煎茶,玉露,抹茶と茶菓子。来場者はちょっと得した気分になられたことと思います。
当日はあいにくの曇り空でしたが,雨はなんとか夕方まで持ちこたえ,イベント室の大きな窓から美しい庭園を眺めながら,おいしいお茶を楽しむことができました。総来場者は約70名。アンケート提出数は42枚。うち5人の方が「今後リーフ茶の利用が確実に増える」と答えましたが,うち4人は「ふだんペットボトル緑茶をよく利用する」と回答した人でした。他「リーフ茶の利用を増やしたいと思う」とした回答も30枚ありました。
合わせてこの日は,ごみ減会長で京都新聞での「ハイムーン先生の漫画で学ぶエコロジー」の連載でおなじみの高月紘先生による環境トークも実施しました。以下はその報告です。

「環境の講演なんて初めての参加やわ~」という人も

この日の環境トークは,13時30分からと14時30分から2回実施しました。それぞれ20分程度で内容は同じです。1回目は近隣の地域ごみ減の会員さんらも来られ,知った顔が多いなかでの開催となりましたが,2回目の参加者はほとんどが観光客など,公園に来られた人たちでした。「環境の講演」など初めて参加された方もあったと思いますが,熱心にハイムーン先生の話を聞かれていました。

「お茶の時間」だけど,何かが違う

まず,ハイムーン先生の漫画「お茶の時間」が示されました。しかし,何かが違います。タイトルが入っていません。この絵は作者が何を伝えたくて描いたものか,この絵から鑑賞者が何を感じるか,対話型鑑賞法と呼ばれる手法で,鑑賞者自身に考えてもらおうという趣向でした。
 
お話しのなかで,この「お茶の時間」は,時代を追うごとにゆとりをなくしていく社会の様子と,ごみやエネルギーの増大を示唆したものであることが明かされました。

海外の人にも通じる「お茶の時間」

この絵は,イギリスで環境漫画展を開催したときにも出展され,当初「日本のお茶の飲み方などイギリスの人には理解しにくいのでは」と思われたそうです。「ところが意外にも,この漫画が人気を博しました。」と申されていました。思い当たる理由として,イギリスにもアフタヌーン・ティータイムがあり,「お茶の時間」を大切にする習慣があることがあげられました。今日のために,イギリスのアフタヌーン・ティータイムを題材にした新作の絵も用意していただきました。
 
関連記事「リーフ茶の普及で,ペットボトルを減らそうキャンペーンサイト・高月紘氏記事」https://kyoto-leaftea.net/merit/merit-13/

再生可能な天然資源への転換が必要

その後,コーヒーと茶について,生産量(788万トンと430万トン),飲めるカップ数(22億杯と59億杯),廃棄物(コーヒーの豆殻788万トンと茶葉430万トン)の比較を示され,茶がいかに効率の良い飲み物かご教示いただきました。
もうひとつ大事な話として,ペットボトル飲料がいかに急激に増えているか,空きボトルが自然界に放置され分解した後の除去の困難さや,最近のマイクロプラスチックによる海洋汚染問題なども紹介され,石油や石炭などの化石資源に頼った暮らしから,再生可能な天然資源への転換の必要性を説かれました。
 
以上

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