地域活動実行委員会 施設見学会「和束バスツアー」報告

地域ごみ減や めぐるくんの皆さんと和束町にバスツアー

2月28日,京都府南部のお茶の産地、和束町に行きました。京都市ごみ減量推進会議(以下,本会議)と,本会議の活動協力団体「めぐるくん推進友の会」の共催での実施です。参加者は、主に京都市内の小学区ごとに設立されている「地域ごみ減量推進会議」のメンバーや,めぐるくん推進友の会のメンバー,合わせて45名(他スタッフ3名)。
午前9時に京都市役所前を出発。阪神高速,京奈和自動車道などを経由して,11時までに和束町に着きました。
和束町は宇治茶の主産地。宇治茶として売られている京都府産茶の40%以上は和束町産。抹茶の原料となる碾茶では全国有数の生産地です※1。山の上まで丁寧に耕され,刈り込まれた茶畑は美しい景観を形成し、京都府景観資産の第1号は和束町の茶畑(石寺地区)が認定,登録されました※2

今回のバスツアーの目的

「お茶の産地」茶源郷和束では,丁寧に美味しいお茶が栽培されています。一方、緑茶といえばペットボトル茶しか知らない人が増えました。お茶の本当のおいしさを知らないことは本当にもったいないことです。空きペットボトルのリサイクルも盛んになりましたが、様々な問題も発生しています。
今回のバスツアー参加者は,地域でごみ減量活動を実践している人たちですし,日頃のペットボトル茶の利用は多くありません。ただ,あらためて生産地を見て,日本茶インストラクターによる「おいしいお茶の淹れ方講習」を受けることで,茶葉から茶を淹れることの大切さを再確認してもらうことを目的に、今回の和束訪問となりました。あわせて,ペットボトルリサイクルの現状なども知ってもらい,今後の活動の参考にしてもらいたいという思いもありました。

和束町,堀町長からお話を伺いました。

今回の訪問では、京都府景観資産第1号となった和束町石寺地区の茶畑景観などを見て、町内の施設で地元産の茶や山菜を用いた料理をいただきました。訪問先の施設に,同町の堀忠雄町長にお越しいただき,和束の茶を活かしたまちづくりについてお話を伺いました。
堀町長のお話の中で,静岡茶や九州の茶など他の大産地では,広大な茶畑が経営されているが,和束は傾斜のきつい山の上まで,しかも昔は人の手で耕してきたこと,高い生産基準を設けて,高品質で安心な茶を作ってきたこと,その成果は味良く,香り高い茶を生み,和束の茶は,「親茶」と呼ばれて他の茶のブレンドのベースに用いられていることなどが伝えられました。
また「まだ人口は減っているが…」と前置きされたうえで,「和束の人は毎日お茶を飲んで元気」「茶畑景観への観光客や,茶葉の摘み取り体験宿泊,自転車を活かしたまちづくりなどで,外国人も含めて来訪者が増えている」ことなども紹介されました。

おいしいお茶の淹れ方講習

町長のお話の後には,日本茶インストラクターで宇治茶伝道師の松石三重子さんから「おいしいお茶の淹れ方講習」を受けました。
講習後に書いてもらったアンケートには,「お茶の淹れ方講習が良かった」などの記載が多く見られました。また,「今後のリーフ茶※4の利用」を尋ねたところ,記載者の9割が「確実に増えそう」「増やしたいと思う」と答えてくださるなど,参加者の高い満足を感じることができました。
おいしいお茶の淹れ方の手順については,他の報告※3でお知らせしていますので,そちらをご覧ください。

「お茶の淹れ方講習」の後,近年のペットボトル緑茶の拡大と,それに反比例するような茶葉利用の減少,ペットボトルリサイクルの現状などについて事務局から伝えるとともに,本会議高月会長が描いた「お茶の時間」という漫画を紹介し,お茶を淹れる時間の大切さ,豊かさなど作者の高月会長の思いを紹介しました。
午後3時頃,現地での全日程を終え,バスで帰路につきました(17時京都市役所前に到着,解散)。
現地でお世話になった皆様,ありがとうございました。

※1 和束町公式ホームページ「和束町茶業の歴史」などより http://www.town.wazuka.lg.jp/html/bunka/greentea/history/index.html
※2 平成20年1月登録 http://www.pref.kyoto.jp/toshi/sisan001.html
※3 おいしいお茶の淹れ方講習を開催しました。https://kyoto-leaftea.net/informations/informations-1405/
※4 茶葉から淹れるお茶のこと。茶種は問いません。

以下,当日の写真。上より,石寺の茶畑。撰原の茶畑の遠望。堀町長の講話。松石さんの講習。
写真の下に,当日の参加者の感想を載せています。

「和束バスツアー(2018.2.28)」の感想等(左端の数字はアンケートの整理番号)

■参加された感想

・よかったところ または和束町へのメッセージ

1. お茶のイメージが深まった。お茶の味は奥深い

2. 本当のお茶について,良くわかりました。

3. まず昼食(手作りの感じで)がおいしかった。お茶の研修についても,勉強になり参考にします。

4. 空気は良いし,景色も良いし,また来たいです。

5. 電車で来られるからよいと思う。

6. 町長の話が良かった。和束のお茶に関する取組がわかった。お茶を頂くということの大切さがよくわかった。これからも自分でできること(リーフ茶を飲むこと)をすすめたい。

7. お茶の淹れ方などおしえてもらって,とてもよかったです。

8. 和束茶より宇治茶が高級と思っていたので,これからは和束茶を友人にもすすめたい。

9. 京都市内より和束町へ移り住みたいです。または民宿で過ごしたい。

10. 個人ではなかなか行けないので,ありがたかった。少人数(5人)程度ではゆっくり淹れることはできるが,15人程度の集まりでは淹れにくい。そのような場合でもブレンドされた失敗しにくい上茶は工夫されていいと思う。

11. ゆったりした町で,茶源郷とはおもしろい。

12. 自然がいっぱいで良いところだと思います。

13. 茶畑が美しかった。

14. 茶源郷を今後も守ってください。お茶の淹れ方の話はよかったです。

15. 豊かな自然,景観を大切にしてほしい。

16. 京都にいながら,お茶についてあまり興味がなかったが,今日のお茶の淹れ方講習を受け,とても勉強になりました。

19. 環境的にとてもすばらしいところでした。都会では味わえない,健康的な印象を受けました。

20. 和束とは,「なごみのたば」と思っていました。町長をはじめ,そのような人ばかりと感じました。

21. 以前からどのようなところか大変興味がありました。とてもありがたい催しでした。ふだん淹れる毎日のお茶を少し上手に淹れられるようになると思います。「ペットボトルは口の渇きは癒すが,急須のお茶は心の渇きを癒す」という言葉が心に残りました。主人とゆっくりおいしいお茶を淹れることを大切にしたいと思います。

22. 明治の人はゆっくりとお茶を楽しんでいましたので,私は昔の人のお茶を飲んだその味が本当の淹れ方だと思います。

23. 和束のお茶は初めて知りました。美しい茶畑がとてもやさしく,風景にも癒されました。

24. 美しい自然環境が見られたこと。

25. ハイキングでまた来たいです。

27. ペットボトルの4割が海外でリサイクルされているとは知りませんでした。2Rをもっと考えないといけませんね。最近は会議等でもペットボトルがよく出されます。行政等も考えなくてはいけない。

28. お茶の心得をしっかり教えていただき,この気持ちを大切にさせていただきます。

29. 天気もよく,景色もよく,和束町の説明もよく,充実した1日でした。

30. お茶の淹れ方がわかってよかった。

31. 日本の心を知らされた。

32. お茶の淹れ方を本格的におしえていただき,とても参考になりました。帰ってさっそく家族のために淹れます。

33. 頑張って和束茶!

37. 美しい原風景,ぜひ守ってください。新しい発見がありました。お茶はとても良いので,時間を見つけては抹茶等を飲んでほっとしています。

38. お茶畑の景色,お茶の淹れ方,味,みんなOK

41. 茶畑の美しさに感動

42. お茶の淹れ方教室,よかった。

43. 急須で淹れるお茶の講習がよかった。
以上

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