流通企業さんからのエール
ある会議での出来事
京都市ごみ減量推進会議は、様々な場で流通企業さんとも交流があります。ある会議で京都市内に店舗を持つ流通企業の環境推進担当の方とご一緒しました。その場で、「リーフ茶の普及で、ペットボトルを減らそうキャンペーン」の紹介をしたところ、「私、この活動に意見があります」と手をあげられました。
てっきり、お叱りを受けるものと思い覚悟しました。「消費者の財布のヒモが固いこのご時世、ペットボトル飲料を減らせというのか」と。実はまったく逆の話でした。ご本人の承諾を得て、以下およその内容を紹介させていただきます。
ある流通企業の環境推進担当のお話
「最近、茶葉や急須、湯呑みの売上が減り、その分ペットボトル緑茶が売れています。しかし売った後が大変です。特に夏場など、店頭の空きペットボトル回収ボックスがすぐに一杯になります。「一杯になって入らない」というお客様からのご意見も多く、店従業員が何度も回収ボックスの整理を行わなければなりません。新しい袋に換え、一杯になった袋を裏のバックヤードに持って行きます。それが1日に何度もございます。バックヤードにパンパンになった袋がいくつも溜まり、その保管場所や、回収車の手配等の負担に悩まされることもあります。
きれいに洗って入れてくださるお客様がほとんどですが、全てというわけではございません。通りかがりの人と思われますが、近くの自販機で買って、飲み残しが入ったボトルを入れていく方もおられるため、リサイクルできるよう、簡易洗浄についても店従業員の業務負荷となるケースも発生致します。
ペットボトル飲料は場所も取りますので、保管だけでなく運搬についても、搬入時は重量物ですし,空き容器は空気を運ぶようなものです。トラックが排出するCO2に関しても環境負荷の要因です。また、冷蔵の電気代もばかにならないため、省エネについてもブレーキになっていると考えます。
確かに、ペットボトルのお茶の替わりに茶葉の販売に力を入れることで、小売業としては売上ダウンも予想されますが、京都は伝統ある清水焼等がございますので、茶器(急須や湯呑等)の販売を強化することでカバーできるのではないでしょうか?
リーフ茶普及の推進で、地球温暖化対策や省エネの推進ができる「環境に関するグッドカンパニー」という評価が得られるのであれば、小売事業者の賛同が得られるような気がします。」(2017年2月22日公開)
事務局としておおいに励まされました。ありがとうございます。